アクリルと油彩、どっちを選ぶ?

「アクリル絵と油絵、どちらがおすすめ?」

その答えは、うどんにするかそばにするか、というくらい好みとスタイルによって左右されます。
乱暴にかいつまんで言うと・・・

・乾くまで待つのが嫌。ポップでモダンな絵を描きたい → アクリル
・時間をかけて試行錯誤しながら、深みのある絵を描きたい → 油彩

※油彩はモダンな絵が描けないとか、アクリルは深みのある絵が描けないという意味ではありません

アクリルは乾くのが速い

アクリルは乾くのが早く、何時間も待たなくていい反面、色をブレンドするのが難しかったり、のんびりしてると絵の具がカチカチになってしまいます。
一方油彩は乾くのがゆっくりで、ブレンドしやすく、じっくり時間をかけて描くことができます。

下塗をしてから少し時間が経つと、左のアクリルは色が混ざらないのに対し、右の油彩はブレンドすることができます。

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eHow: https://www.youtube.com/watch?v=YHDGBLXvFsE

※アクリルでもメディウムを混ぜて乾きをゆっくりにすることができます。

手軽さではアクリル

アクリルは水溶性で、水で溶いて使います。水と石鹸で洗えるので手入れが簡単ですが、すぐ固まるのでこまめな洗浄が欠かせません。
一方油彩はその名の通り油で溶いて使います。拭き取り、クリーナー、洗剤などを使って手入れするので、少し面倒かもしれません。また、紙でもキャンバスでも木でも描けるアクリルに対し、油彩は紙には掛けません。

アクリル画材

油絵は臭いがキツイ

油彩には独特の臭いがあります。こまめな換気が必要で、狭い部屋で描くにはあまり適していません。
アクリルには臭いはあまりありません。

油絵画材

アクリルは筆跡が残りやすい

左はアクリル画。右は油絵です。筆跡が残りやすく、よりエッジがハッキリしているのがアクリル、グラデーションがスムーズなのが油彩。どちらが優れている訳ではなく、望む表現がし易い方を選びましょう。
もちろんアクリルでもメディウムを混ぜたり、エアブラシを使ったりしてスムーズな筆跡にすることもできますし、油彩でもゴッホのように筆跡を残す表現もできます。

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amccarthyart: Comparison Color Tests

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Acrylic’s versus oilpaint by Raipun

水彩や油彩の真似ができるアクリル

アクリルは水溶性。水をたっぷり含ませると水彩画のような表現ができ、重ね塗りをしたりメディウムを混ぜることで油絵のような表現もできます。

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Go With the Flow: 4 Fluid Acrylic Painting Techniques to Try

ですが、全く水彩画や油彩と全く同じ表現ができる訳でもありません。

アクリルは乾く前と後で見た目が変わる

アクリル絵の具は、アクリル樹脂と顔料そして1/4が水でできています。
なので乾くと水が蒸発してしまい、堆積が減ってしまったり(痩せてしまう)、乾くと若干色が変わります。
対して油彩は乾いた後の色の差が無く、堆積が減ることもありません。

油彩は深みがある

アクリルの歴史が60年なのに比べ、油彩は数百年の歴史があります。
油彩は様々な技法が試されて来た歴史がある上、色数が豊富で色に深みがあると言う人が多くいます。

で、どっちが初心者向きなの?

困ったことに、どちらの意見もあるのです(笑)
「アクリルが初心者向き」という人は、乾くまで何時間も待たなくてよかったり、水で溶ける手軽さを挙げます。
その逆で「油彩が初心者向き」という人は、色や構図を迷いながら描いても、その上から描き直せる点を挙げます。

あなたはどんどん描いて失敗して上手くなっていくタイプでしょうか。
それとも1枚の絵をじっくり時間をかけて迷いながら仕上げていくタイプでしょうか?

アクリルの特徴

油彩の特徴

  • 速く乾く
  • 筆跡が残りやすい
  • 臭いがしなく、手軽
  • 乾く前後で見た目が若干違う
  • 水彩画や油絵に似せた柔軟なスタイルを試せる
  • ビビッド
  • 乾きがゆっくり
  • ブレンドし易い
  • 臭いがあり、取り扱いが多少面倒
  • 乾いても見た目が変わらない
  • 数百年の歴史があり、多彩な技法がある
  • 深みがある

アクリルにも油彩にも一長一短があり、それぞれメディウムや技法を凝らすことでいろんな表現ができます。

アクリルで始めてみて、淡い絵を描きたければ水彩画に、重厚な絵が描きたければ油絵に挑戦するのもいいかもしれませんね。

または早く乾かしたい所はアクリルで描き、その後に油彩を使っても構いません。いろんな表現方法を求めて、レッツ・トライっ!!