赤穂旅行(1)忠臣蔵の里を訪ねて

最近は少なくなりましたが、昔は12月になると「忠臣蔵」の映画やドラマが放映されていました。

忠臣蔵といえば、兵庫県の赤穂市がふるさと。今度の絵の題材にしてみようかと思い、ついでに海や温泉も楽しめる赤穂に行ってきました。

赤穂に行く前に、「忠臣蔵」の予習

「忠臣蔵」とは、江戸時代に起きた赤穂事件を題材としたフィクション。

そもそもの発端は江戸時代の元禄年間、江戸城松之大廊下で、赤穂城主浅野内匠頭が吉良上野介吉央に斬りかかった事に始まります。時の将軍徳川綱吉は浅野内匠頭に即日切腹を言いつけ、播州赤穂浅野家は改易、赤穂城も幕府に明け渡すよう命じました。

それを不服とする赤穂藩国家老・大石内蔵助をはじめとする赤穂浪士47名は、元禄15年12月14日に吉良邸への討ち入り吉良上野介を殺害し、切腹を命じられました。
浅野が吉良に切りかかった理由や、討ち入りが「仇討ち」にあたるのかなどは、諸説あって不明です。

お話としては、主君の遺恨を晴らすため命をかけた義士達の武士道の物語として描かれることが多いですが、討ち入り後に残された義士の遺族や子孫、適役とされる吉良側など、様々な視点に立った作品も作られています。

事実はどうあれ、武士道の一アイコンとして、命より武や名誉、倫理観といったものを大切にした時代があったことを思い起こさせてくれます。

ちょうどAmazonプライムで配信されていた忠臣蔵(1958年)と最後の忠臣蔵を観てから旅行に出発しました。他にも楽天TVやビデオマーケットなどで観れるようです。

近代城には珍しく、入り組んだつくりの赤穂城

赤穂城は、赤穂事件を起こした浅野内匠頭(浅野長矩 あさの ながのり)の祖父、浅野長直が山鹿素行、近藤三郎左衛門正純に設計を命じ、13年かけて寛文元年(1661)に完成した比較的新しい城郭。

平和な近代に築かれた城は単純な縄張りが多い中で珍しく、甲州流軍学に基づいた変形輪郭式の実戦的な城だそうです。

一番近い駐車場は大石神社の隣ですが、歴史博物館の駐車場に停めて三の丸大手門から入ると、城のつくりがよくわかります。

またはJR赤穂線の播州赤穂駅から徒歩約15分で、最初にたどり着くのが三の丸の隅櫓。
大手門を監視し、防備する役割があるそう。

1955年(昭和30年)に再建されたため、まだ新しいです。

こちらは三の丸大手門。
赤穂義士祭のパレードのスタート地点になります。

高麗門を入ると右に折れ曲がる、いわゆる枡形虎口となっており、防御のため敵が安易に直進できないようになっています。

大手門を入ってしばらくあるくと、家老・大石良雄宅跡が。

浅野内匠頭の切腹を知らせるため江戸から早馬が駆けつけ、途中の「息継ぎ井戸」で一息ついたと言われ、そしてこの扉をたたいたと言われています。

その真向かいが、城の設計者・近藤三郎左衛門正純邸跡。
5分ほど歩くと、二の丸、そして本丸門に到着。

こちらも曲道の枡形となっています。

本丸はこういってはなんですが、だだっ広い空間。
歴史やお城に興味がないとつまらないかもしれません。

その奥にあるのが天守台。
天守閣はつくられませんでした。

天守台からの眺め。

これは勝手なたわごとなので聞き流して欲しいのですが、赤穂城を築いた浅野長直は、赤穂塩の経営を始め上水道を整備するなど名君と言われる一方、平和な時代にこのような大規模で軍事的な城を作り、山鹿素行に精神学や軍学を学び、農民・塩田労働者から高い年貢を取り立てるなど、時代に逆行するような面があり、武士としてのプライドが高かったのかもしれないなと憶測します。

それが孫の内匠頭、ひいては赤穂浪士たちにも、良い面でも悪い面でも、少しなりとも受け継がれていたのかななどと邪推。

だからこそ武士道が過去のものとなってしまった時代に、人々の憧れを集めたのかもしれません。

大願成就がご利益の、大石神社

大石内蔵助をはじめとする赤穂浪士を祀る神社。

比較的新しく感じるのは、もともと赤穂事件後旧赤穂城内の大石邸内に小さな祠が祀られていたものが、1910年政府から許可された後「大石神社」として建てられたそうです。

こちらが大石内蔵助良雄像。
討ち入り前に打ち鳴らして、「闇討ちではなく正式な戦争である」旨を伝えたとされる、山鹿流陣太鼓を持っています。

今年の12月14日は、315年追悼大祭だそうです。

主君の仇討ちを果たしたことに因んで「大願成就」のご利益があるとされています。

数年後に予定している海外での個展が成功しますように!

その奥にあるのが宝物殿。赤穂四十七士ゆかりの品々が展示されています。

外観が美しい赤穂歴史博物館

赤穂城跡のすぐとなりに、赤穂歴史博物館があります。
赤穂の塩の製塩用具や、赤穂の歴史が分かる出土物などが展示されています。

赤穂浪士に関する資料は多くはないので、そちらに興味のある人は大石神社内の展示を見たほうがいいかもしれません。

牡蠣づくしランチ、かましま

播州赤穂から赤穂城跡に続く道は「お城通り」というそうで、その周辺にはいくつかお店が並んでいます。

行ったのは牡蠣メインの小料理店、かましまさん。平日だというのに満員で何組か待っていました。牡蠣ご飯、生牡蠣、焼き牡蠣、牡蠣フライなど牡蠣づくしの「忠臣蔵御膳」が人気みたいですが、夜食べれなくなると困るのでカキフライ定食にしました。

牡蠣はとても大きくて食べごたえがあり私は大満足だったのですが、一緒に行った人の中には味がよく分からないと言っていた人もいたのでどうなんでしょうか。

赤穂旅行(2)赤穂御崎と温泉を楽しむに続きます!